鎮守府の町、佐世保

日本が近代国家として歩み始めた明治期。

島国である日本の海の防衛を担うため、4つの軍港都市が国内に誕生しました。

鎮守府とは、海軍の本拠地のことで、横須賀、呉、佐世保、舞鶴の4か所。

日本の最西端を守る要が「佐世保鎮守府」です。

 

佐世保には明治22(1889)年に3か所目の鎮守府として開庁されました。

複雑な海の地形と大小さまざまな島々、小高い山々に囲まれた陸地の地形。

地平線の望めるのが1か所のみの守りやすい湾口など、様々な変化に富んだ地形は、天然の要塞として理想的でありました。

 

明治から大正期にかけて、最先端の技術と最高の人材が佐世保の地に集められ、艦艇等を造る施設が造られました。

水道・鉄道などのインフラも続々と整備されました。

2016年4月、旧軍港四市のストーリーが「日本遺産」に認定されました。

「鎮守府」が置かれた横須賀・呉・佐世保・舞鶴のストーリーが近代日本の躍動を体感できるものとして認定されたのです。

 

佐世保市では、国指定重要文化財の旧佐世保無線電信所(針尾送信所)施設など、合計27項目、503の構成文化財(平成29年4月)が認定されています。